2023年07月28日

産業用ロボットを活用して生産性を向上する秘訣とは?

①生産性向上とは?
「わかってるよ!!」と思われるかと思いますが、一度初心に振り返り一緒に確認していきましょう!

まず、企業にとっての生産性とは、“投入したインプット(材料や人など)によって、
どの程度のアウトプット(成果・価値)を生み出せたか”というものですよね。

つまり、生産性を向上させるためには、“アウトプットを維持したままインプットを減らす”か
“アウトプットを向上させる”かの2択となります。
そのためには、保有している資源を最大限に有効活用し、小さな投資でムダのない大きな成果を生み出す必要があります。

②生産性向上の手段
前項で、『生産性を向上させるためには、“アウトプットを維持したままインプットを減らす”か
“アウトプットを向上させる”か』と記載しました。
実際にその手段はどんなものがあるのか見ていきましょう。


・生産方式の改善
一言に生産方式といっても様々なものがあります。
個別生産方式、ライン生産方式、セル生産方式などなど、今行っている生産も、
生産方式の種類のそのいずれかに該当するはずです。

それら生産方式の手順を見える化し、工程解析を行うことにより、生産方式の改善を行うことができます。
どの作業にどのくらいの時間をかけているのか、材料の搬送にムダはないか、など、
現在の作業が、最大限のアウトプットを出せているのか確認し、改善することで生産性の向上につながります。
また、新たな生産方式にシフトするというのも1つの手段ですね。

・不良品削減、歩留まり向上
こちらは、おそらくみなさんが日々向き合っていることでしょう。
不良品削減、つまり品質の向上により生産数が上がることで、生産性を向上させることができますね。
歩留まり向上は、インプットである材料を有効活用し、インプットのムダを減らすことで生産性を向上させることができます。

どちらも設計者と話合う必要があります。現場、設計者、生産管理を交えてブレストを行うことで生産性向上を図ることができます。


・自動化ロボットの導入
自動化設備の導入は、イニシャルコストが大きく、そしてまた、初めての方には、
「人をロボットに代替するだけでしょ?」なんて思われる方もいらっしゃると思いますが、
様々なメリットをもたらしてくれるため、結果的に、”代替するだけ”以上の大きな成果を得られるようになります。
少し長くなってしまうため、次項に記載します!

③ロボットによる生産性向上
ロボットによる生産性向上によって得られるメリットは以下の通りです。

・稼働時間の向上
もちろんロボットは、疲れませんので、24時間だって働き続けることができます。(ちょっと可哀想ですが)
そのため、仮に人手作業と同じ作業スピードとなってしまっても、時間で補うことができます。

中には、人が働いている間は、ロボットは休んで、作業者がいない夜間に材料の補充をロボットが行う、
なんて体制をとっている企業もあります。

・品質の向上
ロボットは決められた動きを高精度で繰り返し行うことができます。
そのため、人手作業よりも精度が上がり、品質の向上、不良品の削減につなげることができます。

・教育の削減
人が変わるたびにその人に作業を教えなければならない。。。なんてことありますよね。
特に資材倉庫などでは、アルバイトやパートを配置していることも多く、人の入れ替わりが多いことが問題視されています。

ロボットに一度代替してしまえば、以降、辞めれれることも、なければ、その工程では作業者に教育を行う必要もなくなります。
教育は、人件費が大きく、教育の間の多くはアウトプットを得ることができません。
そんな教育をなくすことができるのは大きなメリットでしょう。

④生産性向上の秘訣
生産性向上向上の手段の中に、”生産方式の改善”と記載しました。
生産方式の変更は、作業者にも負荷が大きいのが事実です。

もし、何度も自分の作業のやり方を何度も変更されたら、みなさんはどう思いますでしょうか?
きっと度重なる変更により大きなストレスを感じますよね。

今まで記載したことは、論理的に解決する方法でした。
しかし、現場の活性化、つまり作業員のやる気を向上させることが秘訣だと私は考えています。

現場の作業員と密にコミュニケーションをとり、出来るだけ作業員がやりやすいと思う形を取ることにより、
集中力の向上、やる気の向上につながり、結果、生産性も向上します。
無駄話だって、やる気の向上に繋がるのであれば、無理に辞めさせる必要はないのかもしれませんね。

自動化設備の導入については、
肉体的、精神的負荷が大きい作業は、積極的にロボットを導入していきたいですね。
前述した、活性化にはやはり疲労削減が大きく繋がっていきます。
ロボットを導入することにより、作業員はエネルギーを蓄えることができ、そのエネルギーを別のところで発揮してくれることでしょう!

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2023年07月22日

介護ロボットの開発・導入の背景

現在日本では介護ロボットの開発・普及の促進として、さまざまな支援策を実施しています。例えば、厚生労働省はこの動きを強化するため、平成30には「介護ロボット開発・普及推進室」を設置。経済産業省と国立研究開発法人日本医療研究開発機構は、高齢者の自立支援などに有用なロボット介護機器の開発に対して、補助金を出しています。

そして、そのように介護ロボットの開発が積極的に進められている背景として挙げられるのが、「高齢化社会への対応」と「自立支援」の必要性です。


高齢化社会への対応の必要性
高齢化が進む日本では、それに伴って介護をする人を増やしていくことが必要です。しかしながら、要介護者が増加していく高齢化に対応するためには、介護職員の負担を軽減し、働きやすい環境を整えること必要があります。そのために、介護ロボットによる介護作業の効率化が求められています。


自立支援の必要性
介護ロボットは、高齢者自身のしたいこと、してみたいことが「できる」をサポートする手段として有効だと考えられています。自立行動ができると、認知症の予防になり、好きなことができないストレス、人の手を借りる負い目などが軽減されます。介護ロボットによって要介護者にできる行動が増えることで、介護の負担、介護を受けるストレスを減らす効果が期待されています。

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2023年07月18日

切削加工の種類

切削加工は旋盤加工(旋削加工)、穴あけ加工、フライス加工の大きく3種類に分けられます。旋盤加工は工作物を回転させて削る工作方法で、フライス加工や穴あけ加工は刃物を回転させて削る工作方法です。

旋盤加工(旋削加工)
工作物を高速で回転させ、そこに刃物を触れさせて材料を削ります。工作物が回転しますので、円筒状の部品を制作するのに向いています。円筒の外周を削ったり、円筒の内部に穴を開けたり、雄ネジの加工をします。手動でさまざまな加工を行う汎用旋盤と、コンピュータープログラムによって移動で加工を行うNC旋盤、CNC旋盤があります。


穴あけ加工(ボール盤)
一般的には「穴をあけるだけ」と思われがちなボール盤ですが、使用する工具によってさまざまな加工が可能です。穴の精度を高めるリーマや、穴の内径を広げる中ぐり、ネジ切り加工などです。


フライス加工
フライス加工では、固定した工作物に高速で回転する刃物をあてて加工します。正面フライス、エンドミル、溝フライス、平フライスなどの工具により、面を削り出したり、段や溝を彫ったりするなど、さまざまな加工が可能です。工具の交換や工具の制御などを全て手動で行う汎用フライス盤や、工具の制御を自動で行うNCフライス盤、工具の交換も自動で行うMC(マシニングセンタ)があります。NCやMCの中には、工具の位置だけでなく、工具や工作物の傾きも制御する、3軸加工機や5軸加工機と呼ばれる加工機もあります。円筒状のものを加工する旋盤と異なり、ブロック状の材料から複雑な形状を削り出したり、溝や穴などの加工をしたりするなど、幅広い加工が可能です。
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2023年07月12日

交流モーター(ACモーター)の種類や用途

交流モーター(ACモーター)とは、交流電源によって動作するモーターです。交流電源は電圧が一定周期で変化し、電流の向きも切り替わります。一般家庭や工場の電力は交流電源で供給されている上、電圧は変圧器によって簡単に変えられる仕組みです。こうした扱いやすさにより、交流モーターは家庭用製品から産業用機械まで広く普及しています。

交流モーターの種類は、以下の3つが挙げられます。

1.誘導モーター
誘導モーターは、回転する磁界(回転磁界)を利用します。まず、固定子のコイルに交流電流を流し、回転磁界を発生させます。固定子の内側にある回転子は鉄などの導体であるため誘導電流および電磁力が生まれ、回転子がつられて回る仕組みです。回転磁界の回る「同期速度」よりも回転子の回転速度のほうがやや遅いため、「非同期モーター」とも呼ばれます。


誘導モーターのメリットは、構造が比較的単純かつ堅牢で、メンテナンスがしやすい点です。また、誘導モーターは、使用する電源によって「三相誘導モーター」と「単相誘導モーター」に分かれます。

1-1.三相誘導モーター
三相誘導モーターは、三相交流で動作します。モーターのエネルギー損失が小さく、単相誘導モーターよりも大きな動力を得られます。回転子の形状によって「かご型」や「巻線型」があり、近年の主流はかご型です。主に、産業機械の動力として利用されています。

1-2.単相誘導モーター
単相誘導モーターは、単相交流で動作します。仕組みがシンプルで、比較的安価なモーターです。洗濯機や扇風機、電灯などの家庭用製品に用いられています。


2.同期モーター
同期モーターも、誘導モーターと同じく回転磁界を活用するモーターです。ただし、誘導モーターと異なり、同期速度と回転速度は等しくなります。同期速度と回転速度の差である「すべり」がなく、エネルギーの損失が起きません。

同期モーターのうち、回転子に永久磁石を使う「PMモーター」の技術が発展し、誘導モーターよりも優れた高効率・省エネ化を実現しました。洗濯機などの家庭用製品のみならず、クレーンや金属加工機、ポンプといった産業機械の動力として幅広く採用されています。PMモーター以外には、回転子に永久磁石を埋め込まない「リラクタンスモーター」やヒステリシス特性を使う「ヒステリシスモーター」などの種類もあります。

3.整流子モーター(ユニバーサルモーター)
整流子モーターとは、直流と交流のどちらの電源でも使えるモーターです。「ユニバーサルモーター」や「交流整流子モーター」とも言います。高速運転が得意な上、家庭用電源(AC100V)で稼働できる使いやすさから、軽量かつ大出力が求められる一般家電に適しています。たとえば、ドライヤー、掃除機、ミキサー、電動ドリルなどの製品です。

なお、本記事では交流モーターに分類していますが、直流電源でも運用できるため、独立して分類する解釈もあります。ただし、実際の活用シーンにおける整流子モーターは、交流電源向けに作られている製品がほとんどです。

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2023年07月06日

金属3Dプリンターの造形方式

(1)パウダーベッド方式 (PBF:Powder Bed Fusion)

① パウダーヘッド方式の特徴
パウダーヘッド方式をさらに分類すると「レーザー熱源方式」と「電子ビーム熱源方式」に分かれます。

「レーザー熱源方式」は、出来上がりの造形精度が高くなり、表面粗さも小さく滑らかな形状となりますが、造形スピードは遅くなります。
レーザー熱源方式には、レーザー焼結法(SLS)・直接金属レーザー焼結法(DMLS)・レーザー溶融法(SLM)の3種類があります。
「電子ビーム熱源方式」は、造形スピードがレーザー方式に比べて高速ですが、材料となる金属粉末の粒径が大きいため、造形物の表面粗さは大きくなります。
電子ビーム熱源方式の種類には、電子ビーム溶解法(EBM)や溶融金属積層法があります。

② パウダーヘッド方式のメリット・デメリット
パウダーヘッド方式のメリットは、造形精度が高いことです。
またパウダーベット方式の3Dプリンターは多くのメーカーが開発を行っているため、さまざまな仕様の製品の選択肢が多いというのもメリットです。

デメリットとしては、金属粉末を一層ずつ敷き詰めて造形を行っていくので、造形に時間がかかることがあげられます。
また造形後は、余分な金属粉末を取り除く必要がでてきます。

③ パウダーヘッド方式の使用分野
パウダーヘッド方式は、最もよく利用されている方式で、特に航空宇宙分野でジェットエンジンのノズルやロケットのエンジン部品などへの実用化も進んできています。
また企業によって切削加工などでは製作できない、複雑形状の高精度製品を造形したいときにも活用されています。

(2)熱溶解積層方式(FDM:Fused Deposition Modeling)
熱溶解積層方式は、熱可塑性樹脂に金属粉末を混ぜて、熱で溶かしながら積層する造形方法です。FDMは類似で「ADAM方式」とも呼ばれます。樹脂を材料とする3Dプリンターでよく使われている方式です。

① 熱溶解積層方式の特徴
熱溶解積層方式を用いて造形する工程は[設計⇒造形⇒脱脂⇒焼結]の4stepとなります。
材料は熱可塑性樹脂と金属粉末を配合した粉末です。この粉末をノズルから出して積み重ねることで造形していきます。

造形後には、熱可塑性樹脂を取り除く「脱脂」の作業をし、さらに炉に入れて焼結工程で金属を焼き固め金属製品にしていきます。
脱脂・焼結をした後は、樹脂材料の体積分が造形時よりも収縮するため、収縮する割合を考慮する必要があります。

② 熱溶解積層方式のメリット・デメリット
メリットとしては、小型の機種が多く設置場所に困らない点です。

デメリットとしては、造形時の金属の密度が若干低くなることです。また収縮率を設計の際に検討しておかなければいけません。

③ 熱溶解積層方式の使用用途
熱溶解積層方式は早くから普及していたこともあり、この方式の3Dプリンタは低コストで入手可能で、初めて金属3Dプリンターを導入する企業や試作品の製作が目的の企業にとっては向いています。そのため試行錯誤を繰り返すような研究所などからも注目されています。

(3)指向性エネルギー堆積方式(DED:Directed Energy Deposition)
指向性エネルギー堆積方式とは、別名として「デポジション方式」とも呼ばれています。
ノズルから金属粉末を吹き付け、レーザー照射を行うことで金属を溶融後積層し造形していく方式です。


① 指向性エネルギー堆積方式の特徴
金属粉末を供給しながら同時に熱源となるレーザーを造形部分に照射し、金属を積み上げて造形する方法です。材料は使用する分だけ供給すればよいため、材料ロスを少なくできます。

② 指向性エネルギー堆積方式のメリット・デメリット
パウダーベッド方式のような全体に金属粉末を敷き詰める工程もないため、造形するスピードが速くなり短時間で造形が可能となります。
また材料となる金属を途中で変更すれば、異種材料を結合した造形物が作製できます。

デメリットとしては、パウダーヘッド方式に比べ寸法精度が劣るため造形できる形状に制限があることです。そのため複雑な形状に対応できない場合もあります。

③ 指向性エネルギー堆積方式の使用用途
金属粉末をそのままノズルから噴射できるので、部品などの摩耗した部分に肉盛りする使い方もできます(レーザークラッディング)。そのため金型や金属部品の補修などで幅広く活用されています。

また、単純な形状であれば大型の部品にも対応できるため、航空宇宙分野の部品などにも利用が検討されています。

(4)バインダージェッティング方式(BJT:Binder Jetting)
バインダージェッティング方式(Binder jetting)は、金属粉末にバインダー(結合剤)を噴射していくことで造形する方式です。

① バインダージェッティング方式の特徴
パウダージェット方式のように、予め金属粉末を敷いた状態にしておき、金属粉末に結合剤をノズルから噴射して造形します。結合剤が固まってからベースのプレートを下げて再び粉末を敷いていきます。一層ごと造形していく方式です。
熱溶解積層方式と同様に、造形後にバインダーを取り除くために脱脂を行い、ヒーターなどで焼結させて金属製品にします。完成時の造形体が造形前に比べて20%程収縮します。


② バインダージェッティング方式のメリット・デメリット
メリットは熱溶解積層と同様に造形スピードが速い点です。
デメリットも熱溶解積層と同様に脱脂と焼結の工程が必要となってくるので、完成時の収縮率を考慮して設計する必要があります。

③ バインダージェッティング方式の使用分野
バインダージェッティング方式は一度に多くの部品生産が可能となるので、同じ部品を大量に作る自動車業界などでの活用が期待されています。また小型部品の試作に用いられる造形方法でもあります。

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Posted by wheeler at 12:08Comments(0)3Dプリンター