2023年05月31日

3Dプリンタの素材

3Dプリンタで使用できる素材としてはさまざまなものがあります。以下では、それぞれの素材の特徴を解説します。

チタン
チタンは、軽いうえに強度がある金属です。錆びにくく、酸や塩水への耐食性はプラチナにも匹敵すると言われています。
耐熱性や安定性も優れているため、さまざまな造形物に使用されています。
チタンは、特に工業用の3Dプリンタで使われる場合が多いです。積層造形で良く使われるチタン系材料は、Ti-6Al-4VやCP-Tiです。

ステンレス
ステンレスは、鉄にクロムやニッケルを加えて作られた合金です。
成分や組織によって、オーステナイト系、フェライト系、マルテンサイト系に分類されます。
ステンレスには高い耐食性があり、強度や耐熱性もあります。
航空機や治具などさまざまな分野で広く使用されています。積層造形で良く使われるステンレス系材料は、316や630です。
3Dプリンタの素材

アルミニウム
アルミニウムは軽さが特徴的な金属です。軽いながらも強度があるため、軽さを重視している用途でよく使用されています。
アルミニウムは降伏点が低く、熱伝導性も高いです。よって、塑性加工や切削加工もしやすくなっています。
積層造形で良く使われるアルミ系材料は、AlSi10Mgです。アルミ合金系は積層造形専用材の開発が多く進められています。

マルエージング鋼
マルエージング鋼は、高い強度と靭性を持つ金属です。
熱膨張率が低く、耐低温脆性に優れているという特徴もあります。もともと航空宇宙分野での使用を想定して開発されました。
航空宇宙分野以外でも、航空機、自動車、医療機器などさまざまな分野で使用されている素材です。
積層造形で良く使われるマルエージング鋼は、マルエージング鋼300相当材です。


銅は、導電性や熱伝導性に優れている金属です。反射率や熱伝導率が高く、一般的には3Dプリンタによる造形は難しいとされています。
3Dプリンタで銅を使用する際は、電子ビーム方式を選んだり、青色レーザーなどで造形したりする必要があるとされてきましたが、
近年材料側の開発により、広く普及している金属用造形装置でも造形可能な材料も流通されるようになりました。
積層造形で良く使われる銅系材料は、Cu-Crや純Cuです。

タングステン
タングステンは、単体の金属の中で融点が最も高い金属です。タングステンの常圧における融点は3,380度となっています。
また、放射線遮蔽能力が高く、低熱膨張の特徴もあります。
融点が高いうえに溶融時の粘度も高いため、3Dプリンタでの造形にはあまり向いていません。
ただし、研究により実用化が模索されています。
3Dプリンタの素材

コバルトクロム
コバルトクロムは、高温や高圧に対する優れた耐久性を持つ合金です。たとえば、航空機のジェットエンジンの部品に使用されています。
積層造形の用途として、歯科や人工関節などの医療用途での実用が進められています。
加工硬化性が高いうえに熱伝導率が低いため、切削加工は難しいです。
さらに、溶融温度が高く、収縮率が大きいという特徴もあります。

Ni基合金
ニッケル基合金は、主な成分としてニッケルを主成分とし、用途に応じて様々な合金元素が含まれている合金です。
ニッケル基合金は、耐熱性や耐食性に優れている材料が多いですが、
その多くは、高温強度が高く熱伝導率が低いため、切削加工は難しいです。積層造形で良く使われるニッケル基合金は、718です。

-----------------------------------------------------------------------------
skysmotor.com平行軸ギヤードモータステッピングモータブレーキなどを販売している専門的なオンラインサプライヤーです。お客様に競争力のある価格、または効率的なサービスを提供しております。



Posted by wheeler at 16:03│Comments(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
3Dプリンタの素材
    コメント(0)